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主婦の子育てと日常

予定帝王切開は全然怖くない!戻ってきたお金の話も【メリットとデメリット】

主治医から帝王切開を告げられた時、あなたならどう思いますか?帝王切開だと、ちゃんと産んでない、赤ちゃんに申し訳ないと思う人もいるようですが、全くそんなことはありません
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私は子宮筋腫摘出の手術歴があったために、予定帝王切開で息子を出産しました。
そこで、予定帝王切開のメリットとデメリットをご紹介していこうと思います。後半はお金の話が多いです(完全に私見ですw)

ただこの記事は、帝王切開でも全然大丈夫だよ!ということが言いたいのであって、お産に優劣はありません。お産はゴールではなくスタートです。
また、あえて希望をして帝王切開にすることはできません。あくまで、何かが原因で主治医から帝王切開を告げられた場合のことを想定してください。

そもそも帝王切開とは

帝王切開には二種類あります。緊急帝王切開と、予定帝王切開です。
緊急帝王切開は、経膣分娩をしようとしていて、陣痛中や分娩中に赤ちゃんやお母さんに異変が生じ、このまま経膣分娩を続けるとどちらかの命(あるいは両方の命)に危険があるときに行われます。

よく医療ドラマとかである「このままでは母子ともに危ない!すぐに手術だ!」みたいなやつです。

一方予定帝王切開は、出産予定日の前にあらかじめ予定を立て、帝王切開をします。これは産院の方針にもよりますが、双子ちゃん、逆子ちゃん、お母さんの既往歴等によるようです。
ざっくりしたデータをご紹介すると、お産の8割が経膣分娩で、残りの2割が帝王切開のようです。その帝王切開の4割が緊急帝王切開、残りの6割が予定帝王切開です。
かなりのざっくりグラフです。
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私は予定帝王切開で子供を産みました。私は子宮筋腫の摘出歴があり、そのために子宮の壁が薄くなっている可能性があり、陣痛や分娩に耐えられないかもしれないとのことで、妊娠が分かった瞬間から帝王切開でのお産を医師から告げられました(子宮筋腫の手術の時にすでに予告されていましたが)。

帝王切開の誤解

私たちの親世代の帝王切開の割合は、1割もありませんでした。帝王切開というのは大ごとでしたし、大手術だったのです。また入院期間も、今でこそ7~10日程度ですが、昔は一か月ほど入院し、その間安静。赤ちゃんとも会えなかったそうです(母親談)。そのために、特に私たちの親世代には帝王切開への誤解があります。

帝王切開だと母性が生まれない?

んなわけがありません。母性というのは産まれた赤ちゃんを育て、慈しむ間に芽生えてくる感情だと私は思います。

母性について私が考えること
kyoutaki.hateblo.jp

帝王切開だと赤ちゃんが苦労しないのでわがままな子になる?

何を言っているんだお前は、というレベルです。赤ちゃんに記憶はあるのでしょうか。9か月になっても、トイレに行ったお母さんはすぐに戻ってくるということを記憶できなくて、この世の終わりのように泣く赤ちゃんに?わがままになってしまうのは、赤ちゃんが自我を形成してく中で、大人がどのように関わったかということが、一つ大きくある気がします。産まれ方なんて関係ありません。
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帝王切開だとおっぱいが出ない?

これもデマです。昔はおっぱいがでる仕組みが良く分かっていませんでした。当たり前のように、出産したら出てくるものだと思われていました。
おっぱいにかかわるホルモンは、胎盤が剥がれることがトリガーとなって分泌されます。赤ちゃんが産道を通るからではありません。なので、帝王切開でも等しくホルモンは分泌されるのです。
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ただ、母乳育児が軌道に乗るためには、赤ちゃんに母乳をいち早く吸ってもらう必要があります。経膣分娩だったら、産んだその日から、母乳育児が始まります。しかし帝王切開だと、赤ちゃんのお世話は産んだ翌日からです。
(これらは産院によって方針が違う場合があります。ごく一般的な話として聞いてください)
そのわずか一日の差で、おっぱいが出づらい状況にはなるかもしれません。しかし、産んだ翌日から頑張れば、きちんとおっぱいは出ます。
昔は、帝王切開をすると、お母さんは何日もベッドの上で絶対安静でした。赤ちゃんに会うこともできず、おっぱいを吸わすこともできません。なので、おっぱいが出ないという説ができたのでしょう。
しかし今は、手術翌日から歩くことができますし、赤ちゃんへおっぱいをあげることもできます。必ず母乳育児は軌道に乗ります。

帝王切開のデメリット

先にデメリットをご紹介します。人によってはデメリットにならないものもあります。

入院期間が長い

どこの産院も同様だと思いますが、経膣分娩に比べ、帝王切開は入院期間が長いです。私がいた産院は、経膣分娩が5日入院、帝王切開は7日入院でした。
しかしこれは私にとってはメリットでした。
特に初産の方は、同じようにメリットだと思います。どういうことかと言うと、入院期間が長いということは、出産後のサポートを長く受けられるということです。当たり前ですが、産院には助産師という赤ちゃんと褥婦にとっては最高のプロがたくさんいます。その人たちによるフルサポートを長く受けられるのは、非常に助かりました。特に私は産後の乳汁の出が良くなく、5日で退院させられていたら、きっと母乳育児は軌道に乗らなかったと思います。
(このことは別にレポートしたいと思っています)
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また、お母さんが体調不良になって赤ちゃんのお世話が大変な時は、母児同室の病院であっても、赤ちゃんを預けることができます。
ですので、家のこと(残してきた夫や、お兄ちゃんお姉ちゃん)とお金のこと(しかしこれは保険でほぼ解決)に心配がなければ、入院期間が長いことはむしろメリットです。

傷が残る

傷は徐々に消えると聞きましたが、出産後9か月経った今も、しっかりと残っています。
しかし、下着で隠れる場所なので、全く気になりません。
ものすごくローライズのビキニを着るとか、裸を人に見せるお仕事をしれいれば別ですが、そもそも水着さえ着る予定のない私には、デメリットにはなりませんでした。

術後は痛い

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術後は痛いです。おなかを切っていますから。しかし経膣分娩の場合は会陰切開をしており、これもまた痛いそうなので、みんな痛いということでいいんじゃないでしょうか。痛いには痛いですが、そんなことより赤ちゃんのことやおっぱいのことばかり思い悩んでいたので、痛みについて考える余裕はありませんでした。

立会出産ができない

出産時の一大イベント、立会出産。しかし帝王切開は手術です。
産院によっては立会もできるそうですが、おそらく少ないです。
私がお産をした病院は、立会出産は不可能でした。

次のお産も帝王切開

産院の方針によるかもしれませんが、帝王切開をした次のお産は、予定帝王切開にする産院が多いようです。初産で予定帝王切開をしてしまうと、一生経膣分娩は経験できないことになりそうです。

帝王切開は3回まで

たくさん産んで、子供たちだけで野球チームを作りたい人にとっては3回というのは物足りないかと思いますが、私は年齢と体力と出費を考えると、1~2人しか産めないと思っているので、大したデメリットではありません。
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お産武勇伝の会話に入れない

たまにあるのが、お産の武勇伝を語り合う、謎の大会です。どれだけ陣痛が長かったとか、子宮口が開くまでどれだけかかったとか、さんざん苦しんで緊急帝王切開になったとか、お産の武勇伝は枚挙にいとまがありません。その武勇伝大会になったとき、特に語ることがありません。まあ、適当にスルーしておきましょう。

こういうときに「予定帝王切開」であることを言うと、長く大変な思いをして産むことに価値がある、という考えの人から眉を顰められる可能性があります。多くは語らず、帝王切開でした☆くらいにサックリ言うのがベストですw

かわいそうババア

これが一番のデメリットかもしれませんw
かわいそうババアとは、なんでもかんでも「かわいそう」と、よそ様の子供を無責任に憂うババアです。
ちゃんと産んであげないなんてかわいそう、帝王切開だと母性が生まれないんじゃないのかわいそう、帝王切開ってお乳が出ないんでしょかわいそう、陣痛を経験しないとお母さんになれないわよかわいそう。
こんなことを、他人に言ってきて気分を害するのが非常に得意なババアです。
どれも何の根拠もありませんし、一番かわいそうなのは手前さんの頭なので、適当にスルーしましょう

帝王切開のメリット

さあいよいよメリットです。メリットはたくさんあります

いつ産まれるのか分かる

「出産予定日」というものがこの世にはあります。しかし、出産予定日に実際に産まれる人はまれです(産院の助産師さんは1割もないんじゃないかなーと言っていました)。
自然分娩だと、いつ産まれるのかさっぱりわかりません。朝晩、盆暮れ関係なく、出産の兆しは突然にやってきます。当事者であり、おそらく仕事をしていないお母さんはともかく、仕事をしているご主人にとっても、落ち着かない日々が続きます。
しかし予定帝王切開なら、手術日が決まってしまえば、その日が出産日。(その前に出産の兆しがある場合もありますが)
お父さんや親は、予定を立てやすくなります。
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いつ来るかわからない破水や陣痛に怯える必要がない

破水や陣痛は、いつ来るかわかりません。それらが来るのは、朝かもしれないし、お風呂に入っているときかもしれないし、寝ているときかもしれません。正産期に入ると特に、気が気ではありません。
それらが来たら、冷静になって、産院へ連絡し、夫にも連絡して車を出してもらって、それが無理ならタクシーを呼んで…そんなことを考える必要がありません。

逆子体操も散歩もいらない

予定日が近づいても逆子だと、検診のたびに気になってしまいます。逆子体操も勧められるでしょう。しかし、予定帝王切開なら、全く気にする必要がありません。
また、赤ちゃんが降りてくるように散歩を勧められますが、それも必要ありません。というより、散歩をむやみにして、手術日より早く赤ちゃんが降りてくると困るから、散歩はあまりしないようにと言われました。出不精な私には、これは僥倖でした。

誕生日が決まっているから名前を決めやすい

これは意外なメリットでした。子供の名前は、出産後14日以内に届け出る必要があります。長いようで短いです。
私の手術日は、10月4日。宇宙の日だそうです。予定日の1か月ほど前から名前を考え始め、この宇宙の日にちなんだ名前にしました。これは予定帝王切開だからできたことだと思います。
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自己血を輸血できる

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分娩や手術には出血がつきものです。予定帝王切開なら、希望すれば事前に自己血を取っておくことができます。そして、出血が多かった場合、取っておいた自己血を輸血するのです。自己血なら、安心安全です。他人血の輸血ですとその後献血に制限がつきますが、自己血だとそれもありません。
私は出血が多く、術後は貧血が続いたため、とっておいた自己血400ccを全て戻しました。
ちなみに自己血は、輸血しなかった場合捨てられます。

もったいない気がしますし、じゃあそれは献血に回してよーと思いますが、それはできないそうです。子宮筋腫の手術の時も自己血をとったのですが、この時は使わずに捨ててしまいました。

高額医療費制度の手続きが事前にできる

高額医療費制度とはどういうものかというと、その月にかかった医療費がとっても高くて大変だった場合に申告すると、自己負担額がすごーく減って、差額は保険(国保や社保)がなんとかしてくれるという、非常にありがたい制度です。主に手術や入院をするときに申請します。

その月の医療費がどんなにかかっても、年収370万以下なら57000円の自己負担で済みます。年収370万から770万なら、ざっくり8~12万円くらいの自己負担額となります。ちなみにこれがないと、医療費100万円とかになるので、ぶっ飛びますw

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これは手術や入院をした後でも申請することができますが、その前のほうが断然楽です。

退院時にあるとないでは雲泥の差です。退院時までに申請し、「限度額適応認定証」を窓口に出すと窓口での支払いは、すでに安くなった分だけで済みます。もしその時までに用意できないと、退院時はとりあえずキッチリ支払って、あとで返金してもらうことになります。結局負担額は同じとはいえ、高額な医療費を一度払わなくてはいけないのは、大変です。

医療保険が下りる

これは保険の内容によると思いますので、参考までに聞いてください。
私の場合は、入院保険と手術保険に入っていたので、25万円ほど保険金が下りました。これは非常に助かりました。

妊娠中に入った保険だったのでダメ元で申請しましたが、ちゃんと保険金が下りたのですごく嬉しかったです。

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出産一時金が戻ってきた

出産一時金とは出産費用を42万円、保険(国保や社保)が出してくれる、あれです。
経膣分娩だと、分娩費、入院費等でだいたいトントンか10万円ほど自己負担というのが一般的のようです。
私の場合は、手術費と入院費は高額医療費制度のほうで計算され、保険適応外の助産師サポートやテレビ、食事の料金がこの出産一時金と相殺され、13万円近く戻ってきました。で、高額医療費制度の負担と相殺して、7万円受け取ることができました。いやー、助かった!

予定帝王切開があってよかった!

さて、生々しいお金のことも含め、予定帝王切開で良かったという話をさせていただきました。
陣痛も会陰切開も体験していませんが息子は元気だし、かわいいです。子供に愛情を注ぐのに、どうして痛みが必要なんでしょうか。帝王切開という方法があって、本当に良かったと思います。これで救われた赤ちゃんの命、お母さんの命がどのくらいあったのでしょう。

このブログを書くのに、帝王切開の歴史をちらっと調べてみたら、初期の帝王切開は、お母さんのお腹を麻酔なしで切って赤ちゃんを取り出し、傷は縫合せずそのまま放置。お母さんの致死率は100%だったそうです。ひえ~恐ろしい…。現代医療があってよかった!

ただ、注意していただきたいのは、もちろん手術ですので、リスクはあります。膀胱が傷ついたり、肺塞栓症になる可能性があったり。そのために、たくさんの同意書を書きました。
またこれを読んで、普通分娩の予定だったけれど、主治医に言って帝王切開にしてもらおう♪と思っても、恐らくできません。あくまで、必要だから帝王切開をするのです。必要がなければお腹を切ることはありません。
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この記事で私が言いたいのは、帝王切開なんて怖くない!いいことたくさんあるから、前向きにどんと構えようよ!ということです。そして、お産に優劣はない!ということも言いたかったです。この気持ち、すべての妊婦さんとお母さんとかわいそうババアに届け!w